社会保険労務士の将来性について【新卒応募者の方へ】

Noppo社労士事務所の養父です。

私自身、社労士の将来性は当然あると考えています。

あると考えているからこそ、新卒者の採用にも取り組んでいます。

将来に希望が持てない、将来性がないのに採用活動するというのは、状況によって数十年と働いてもらう可能性がある人たちに対して無責任過ぎる行為です。その点については 3 年前、「先行投資としての採用」をする決断をする時に時間をかけて考えました。とはいえ、懸念が何もないわけではありません。それがAIの進化です。

実際、AIの進化が士業を脅かすというのは、以前からまことしやかにささやかれていました。

士業というのは、「大量の情報を処理する専門家」とも言えるため、AIのような「情報処理の達人」が現れたら駆逐される可能性がないとは言い切れないからです。

では、なぜ将来性があると言えるのか。

それは、企業が人を雇い続ける限りは社労士へのニーズが生まれるからです。

ご自身の周りで考えてもらえばわかる通り、人の悩みのほとんどが「人間関係」です。

企業も同じです。

企業経営者や人事担当者は、大小さまざまな悩みを抱えています。

「人に関する悩みなんてない」という企業は極少数派でしょう。状況によっては、単に人に関心がなく鈍感で気づけていないだけかもしれません。

社労士として、その悩みに対し、親身になって寄り添ったり、寄り添うだけではなく、解決に向けた的確なアドバイスをすることが、非常に重要な役割となっていきます。

当事務所の新規のお客様に「Noppo事務所を探すキッカケは何でしたか?」と尋ねると、「社労士と契約していたけれど、その社労士さんが的確なアドバイスをしてくれなかったり、納得できるような回答を提供してくれないということで、社労士を探していた」という方が結構な割合でいらっしゃいます。

社会保険等の手続きや給与計算などの基幹サービスも社労士の重要な仕事であることは間違いありません。ただ、「有事(ピンチ)のとき」に頼りになる社労士が求められているのだと思います。それは当然と言えば当然で、ピンチのときに助けてくれないのであれば、誰だって失望してしまうでしょう。また、恐らくそういった社労士さんは、専門用語を羅列して上から目線で物を言ったり、的を得ないような杓子定規的な回答に終始したり、様々な不興を買うような行動を取っていて、最終的に労使紛争などのピンチ(有事)をキッカケにお客さんの堪忍袋の緒が切れるのではないかと思います。

また、AIが進化したとしても、「人が介さないと処理できないような業務がある」ということがボトルネックになるでしょう。今の段階でAIで処理できるようになるとは到底思えせんし、そもそも論として行政の手続きをもっとシンプルにしないと、それが叶うことはないとも言えます。行政手続きも効率化されてきているとは思いますが、まだまだ非生産的なことを平気で運用しているのが現実だからです。

人のリソースというのは、これからどんどん減少化していくことは人口構造からも明確なわけですから、AI等を活用した上で、人の専門家がより個別具体的な相談等の「人しかできない業務」に注力していくことは、より専門家としての真価が問われることになっていくのだと思います。

 

社労士の将来性。

それはあると言えばあるのですが、一概にあるというわけではなく、やはりその中でも二極化が進んでいくのではないかと思います。

当事務所のおいても、組織体制を充実し、サービスの質を落とさず、変化に対応できるように動いていきたいと常に考えています。