組織の定着率は結果論

Noppo社労士事務所の養父です。

会社の「定着率」というのは、よく話題に上ります。
ただ、定着率を改善することは、結果論ではないかと思います。

研修で社員の意識改革を促したり、細かい人事評価制度を構築したり、立派な経営計画書を作成すれば、変わっていくものではありませんし、現実的に変わった会社を私自身は見たことがありません。

その代わり、研修会社や評価制度構築コンサルタント、ふわふわした理論が大好きな経営コンサルタントに心のすきを付け込まれた会社は幾度となく見てきました。
顧問社労士として時に巻き込まれながら接してきましたが結果はご想像のとおりです。

経営者や上司の人格が至極真っ当で、
会社としての売上もある程度確保されていて、
その仕事をすることで多少なりともお客様に喜ばれ、
昇給や賞与もあり、
残業も過度ではなく、
採用基準も適正で組織として安定感があるとなれば、
よほどその人がしたいと思うことが無い限り、
「辞める」という選択肢はないように思います。

当事務所で中途採用をしていた頃、何百という「辞めた理由」を読み続けました。

恐らくこの「辞めた理由」は、辞められた会社が「辞める社員」に辞めた理由を聞くよりよほど本音が出ているのだと感じます。

その理由は、

・会社に将来性を感じない
・嫌がらせを受けた
・入社時と労働条件が違う、もしくは、労働条件が低い
・残業時間が多く、プライベートの時間もままならない

こういった意見に集約されるように思います。

定着率に悩む際は、まず、これらの問題を解決するために会社としてどのように対応していけば良いかを考えていく必要があります。
そして、すべてを一気に解決することは難しくても、1つ1つ解決していく・・。

もちろん、業界によっては会社の将来性など、どうすることもできない問題もあるでしょう。

それでも会社を変えていくには、これまでの取り組みを見直し、そして、時には痛みを伴った外科手術(組織改善)をしていく必要があります。

ただ、実際、多くの会社はこの現実(痛み)と向き合うことができず、同じ過ちを幾度となく繰り返し疲弊していきます。

過去に何度もお伝えしているとおり、人間はよほどのことがない限り、変わりません。
(よほどのことがあってもなかなか変えられないとも言えます)

経営者も同じです。だからこそ、過ちを繰り返してしまうのです。

逆に、大きな課題と向き合い、手痛い失敗をしながら、もう二度と繰り返すまいと「少しでも」思えたら、きっとその会社は大きな変化をしていくのだと思います。

私はそんな経営者を常々応援したいと考えていますが、実際は希少な方であるため、なかなか出会うことができないというのも現実です。

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