採用の失敗は、母集団をつくらなかった瞬間に始まっている

Noppo社労士事務所の養父です。

中小企業にとって「人を採る」ことは、決して簡単なことではありません。

知名度も限られ、待遇で大手と競うことも難しい。

求人広告を出しても、応募すら来ない…という現実があります。

そのような中、多くの企業が採用活動において妥協を始めてしまいます。

「応募があった中から、まだマシな人を選ぼう」
「とにかく今、人手が足りないから、誰か入れよう」

そうして、選考基準は徐々に曖昧になり、「採ってはいけなかった人」を迎え入れてしまうケースが後を絶ちません。

その代償は、数ヶ月、あるいは数年後に、必ず形を変えて返ってきます。

採用活動の「最初の苦しみ」こそが、企業の土台をつくります

採用とは、本来「選ぶ」行為です。

しかし、比較対象となる候補者が十分に集まらなければ、そもそも選考の精度など保ちようがありません

それにもかかわらず、母集団形成の苦しさから目を背け、採用を“こなす”だけの作業にしてしまう企業は少なくありません。

ですが、採用は事務処理ではなく、経営判断そのものです。

優秀な人材を採るには、一定数の応募者を集め、その中から見極める必要があります。

人が集まらないからといって安易に決めてしまえば、その後の現場にムリ・ムダ・不信が積み重なり、結果的に組織全体が疲弊してしまいます。

採用の失敗は「選考中」ではなく「集めなかった時点」で始まっています

採用後にトラブルや成果不足が生じたとき、多くの経営者は

「育成が足りなかった」
「指導の仕方に問題があった」

と考えがちです。もちろん、それも一因かもしれません。ですが、本質はそこではありません。

本当の失敗は、

「本来選ぶべきではなかった人を、選ばざるを得ない状況にしてしまった」

ことにあります。

その状況を招いたのは、他でもない母集団を十分に形成できなかったという経営判断の結果なのです。

さらに厄介なのは、そうした採用ミスが一見して失敗と気づきにくいことです。

露骨な問題行動を起こすわけでもない。でも、信頼が置けない、成長が見込めない、周囲の負担になっている…。

そうした「静かな失敗」が、企業体力をじわじわと削っていきます

採用は、経営者の覚悟が問われる領域です

採用は企業経営の根幹です。

どれほど素晴らしいサービスや商品があっても、組織を動かすのは「人」です。その「人」が嚙み合わなければ、いずれ組織は機能不全に陥ります。

そして、多くの採用失敗は、面接のやり方や評価基準ではなく、そもそも「集める努力をしなかったこと」から始まっているのです。

経営者としてまず向き合うべきは、

「人を集める」という最初の苦しみから逃げないこと。

そこに覚悟を持って取り組めるかどうかが、採用の質を決め、企業の将来を左右するのだと私は考えています。

まとめ

採用において、楽な道を選んだ代償は、後から確実に返ってきます。

何度も言います。「確実に」です。

その苦しみは、採用直後には見えません。

しかし、組織内の停滞や摩耗という形で、長く尾を引いていきます。

だからこそ、採用に本気で向き合いたいのであれば、まずは「人を集める努力」から始めるべきです。

私たちは、そうした本気の企業に対して、

・母集団形成に必要な採用支援
・行動観察による精度の高い選考手法(アセスメントセンター)
・採用後の活躍・定着を見据えた支援体制

これらを一貫して提供しています。

採用に覚悟を持って向き合いたい経営者の方へ。
一時の安易な採用ではなく、長く続く組織づくりのために、私たちと共に本気の採用に取り組んでみませんか?

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