男性の育児休業について
Noppo社労士事務所のHottaです。
昨年10月に法改正があり、男性もさらに取りやすくなったということで、少しずつですが、
男性で育休を取る方が増えてきています。
現在、男性が取得できる育児休業には、「出生時育児休業」と通常の「育児休業」の2つがあります。
具体的にどう違うのか、それぞれの特徴をご説明いたします!
出生時育児休業と育児休業
出生時育児休業
子の出生日から8週間を経過する日の翌日までの期間内に、4週間(28日)以内で取得が可能です。
最大2回まで分割して取得できます。
※予定日と出生日が異なる場合
予定日より後に出生した場合→ 予定日 ~ 出生日から8週間を経過する日の翌日まで
予定日より前に出生した場合→ 出生日 ~ 予定日から8週間を経過する日の翌日まで
出典:「育児休業給付の内容と支給申請手続」(厚生労働省)https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/001126859.pdf
育児休業
1歳未満の子を養育するために取得することができます。最大2回まで分割取得が可能です。
分割せずに、出生から1歳まで取得することももちろん可能です。
時期が限定されている出生時育児休業とは違い、お子さんが1歳になるまでの間であれば
いつでも取ることができるのです。
どちらも最大限活用すると…
お子さんが1歳になるまでに、最大で4回まで分割が可能ということです。
ただ、出生時育児休業には、「出生日から8週間の期間内で取る」という条件と
「取得できる期間が4週以内」という条件はあります(1歳になるまでであれば
好きな時期に好きな期間を4回分割できる、という話ではないということです)。
これをふまえて、母親と父親の育休のバランス、仕事との両立を考え、
具体的な育休の日程を決める必要があります。
※注意
「保育園に入園している子」がいる場合、育休取得の期間に注意しておかなければ、
退園になることもありうるので、「制度の要件」以外にも「保育園の継続要件」に
配慮してください。
例)杉並区→父母が重複して取得できる育休は29日まで
保険料免除について
続いては、育児休業中の保険料の免除についてです。
こちらも改正があり、給与と賞与で条件が異なります。少しややこしいですが、ご説明いたします!
給与の保険料免除
ポイントは二つあります。
①育休の期間内に月末が含まれている場合、その月は免除の対象になる。
例)1/31~3/20で育休を取得 → 1月と2月の保険料が免除となる
②育休開始日と育休終了の翌日が同月内にあり、かつ、その育休期間が14日以上ある場合、その月は免除の対象になる。
例)2/2~2/15(14日間)で育休を取得 → 2月の保険料が免除となる
出典:「事業主の皆様へ」(厚生労働省・日本年金機構)https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2022/0729.files/ikukyu-chirashi.pdf
ただし、いくつか注意点があります。
★前月から引き続き育休を取得している場合は、その月に14日以上の育休を取得していても、免除にはなりません。
例)1/30~2/15で育休を取得 → 2月の免除はないが、1月末を含むため1月の保険料が免除となる
★同一月内の断続した休業は通算されます。
例)2/2~10(9日間)と2/15~19(5日間)で育休を取得 → 合計14日間なので2月の保険料が免除となる
★2つの育休の間に1日でも就業をしていないと、一括の育休とみなされます。
例)2/14~27(14日間)で育休を取得、2/28に有休、3/1~3/14(14日間)で育休を取得 → 2月の免除はあるが、3月の免除はなし(2/28に就業していれば、別の2つの育休とみなされます。)
賞与の保険料免除
賞与の免除要件は次のとおりです。
・賞与を支払った月の末日を含み、かつ、1か月を超える育休を取得している場合、保険料免除の対象になる。
例)6月に賞与支払、6/20~7/20で育休を取得 → 6月の賞与保険料が免除
※6/20~7/19で育休を取得 → 1か月を超えていないため免除にはならない。
「1か月を超える」とは、暦日で判断されるため、土日などの休日も含める。
出典:「事業主の皆様へ」(厚生労働省・日本年金機構)https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2022/0729.files/ikukyu-chirashi.pdf
これらすべてを理解して、仕事との両立も考えながら育休を取るのはなかなか難しいかと思います。
育休の取得について、ご相談やご質問がある方は、Noppo社労士事務所へお問い合わせください!